
「住まいは“人”をつくる」・・・こんな言葉を耳にしたことはありませんか?
住まいは、家族の絆を深め、一人ひとりの成長を育んでいく基本の場所です。家族関係の希薄化に端を発するさまざまな事件が社会問題になっていますが、その要因の一つが住宅の間取りにあることは、早くから指摘されていました。
「今、誰か出て行った?」
「お姉ちゃんが塾にいったんですよ。きっと」
「しばらく顔を見てないな。俺も帰りが遅いし・・・」
「私もあの子がいつ帰ったのかわからない時があるのよ。近頃は部屋に入れてもくれないし。」
このような会話は、子供が親と顔を合わせることなく自分の部屋に入れる間取りを選んだことが一因です。家族のコミュニケーションがとりにくい設計は、親子の心を遠ざけ、家族の“孤立化”につながりかねません。ところが、実際にはこのような間取りが多くの住宅に用いられているのが現状です。
これを、例えばリビングの中に階段をもってきたらどうでしょう。帰宅した子どもが必ず家族と顔を合わせることで、コミュニケーションのきっかけが生まれます。たとえ短い会話であったとしても、子どもの表情やしぐさから親は多くのことを知ることが出来るでしょう。間取り一つで“人”の気持ちが大きく変わることが分かります。
家族の成長を暖かく見守り、一人ひとりが豊かな人間性を発揮していけてこそ、本当の住まいではないでしょうか。  
住宅は家族を守り育てるといった意味でシェルターであるべきです。その基本となる構造躯体は、予算の多少に関わらず等しく強靭であること、すなわち安全性が当たり前のこととして確保されなければなりません。これが、これからの住宅の大前提です。その上で、家族のコミュニケーションが図られる間取りが工夫されていること、消費財ではなく資産となる住宅であること、設計・施工の両面において低コストであることが必要です。
家族を育む上でもっと大切な間取りでは、プランの中心をマスタースィーツ(夫婦寝室)とファミリールームに置き、寝室の隣にバスルーム・トイレなどの水回りを配置、住まいの主役である夫婦の生活をしっかりと支えます。ファミリールームは、帰宅した家族が必ず通過したり、視野にとらえられる位置に設けて、家族のコミュニケーションを促進します。プライベート空間とパブリック空間を機能的に配置し、快適な居住空間をつくることが大切です。
また居住者のライフステージの変化にともなう改装や設備更新が容易にできること、歳月を経ても色あせないデザイン・機能・性能のバランスのとれた住宅とすることで、長年にわたりその資産価値を維持することができます。そのためには、構造躯体と内部設備を分離し、できるだけ大きな内部空間を確保する必要があります。
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家族を中心すると
間取もこう変わります。
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| 子どもたちは玄関から必ずリビングを通って2階へ。個室にはドアを設けず、家具で仕切り、子ども達の成長に合わせて自由に間取の変更か出来るサンプルプランです。ダイニングルームには家族みんなが集える大きなテーブルを配置。プライベートとパブリック、それぞれの空間を充実させることで、家族一人ひとりが豊かな生活を送ることができます。 |
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